職場レポート
みなさんこんにちは!特別養護老人ホーム 平尾荘 職場レポーターのKです。朝晩はすっかり気温が下がり寒くなってきましたね。寒くなるペースが早すぎて、秋を通り越して冬を迎えそうな勢いです。今年も12月に入り、時の流れはあっという間で、これから年末に向けて忘年会やクリスマス、お正月の季節がやってきますね。それと同時に風邪やインフルエンザの流行期になってきますので、手洗いうがいを続けて対策を続けていきましょう! さて、今回の平尾荘職場レポートでは今年で来日5年目を迎えたフィリピンからの技能実習生、ジェインCW(ケアワーカー)とベルズCWにお話を伺ってきました!お二人がどういう思いで異国で挑戦する決意に至ったのか、日本での生活やフィリピンとの違いなどを含めて質問してきましたのでぜひご覧ください!
日本を選んだ動機、介護職を選んだ理由を教えてください!
K:まずは、お二人がなぜ日本を選んだのか、介護職を選んだきっかけについても伺ってきました!
ジェインCW:私はもともと、多くの高齢者の方々と接したいと考えていました。フィリピンにいるときから、日本では高齢社会が進んでいることを理解していたため、日本という環境でトライしてみたいと考えていました。そのために、日本語を頑張って勉強したり、日本のルールや文化を理解することを大切に努力してきました。
私は日本で働きだして5年目を迎えましたが、この国で介護職として働くことは私にやりがいと充実感を与えてくれています。高齢者の方々が、快適で幸せな暮らしを送るためのお手伝いをしていくことが自分にとって大きな喜びになっています。この仕事を通して、社会に貢献しながら、個人としても成長し続けれることができると信じています。
ベルズCW:私は、もともと旅行をするのが趣味でした。日本という国に興味があり、素敵な国ということも知っていましたし、日本に身を置くことによって日本語を学びながら、文化に触れ、日本国内のさまざまな場所に足を運んでみたいと考えていました。介護の仕事にも興味を持っていたこともあり、なによりフィリピンで働くより高い給与を得れることも魅力的でした。
フィリピンと日本の介護・医療に違いはありますか。
K:次の質問は、個人的に気になっていたフィリピンと日本の介護・医療制度の違いに関してお聞きしてみました。フィリピンでは日本のように老人ホームや介護制度の確立が不十分であると少し勉強してきました。実際に日本での介護職を経験したお二人にも、両国の介護における違いなどを教えていただきました!
ジェインCW:まず、フィリピンでの医療制度についてですが、都市部と山間部で医療サービスに大きな差が生じています。都市部では最新の機器などを揃えて、質のいい医療サービスが提供されていますが、地方の病院では医療設備やスタッフの質も都市部と比べると低下しており、日本のように平等に医療ケアを提供できていないのが現実です。
また、介護の面に関しても日本の介護保険制度のようなシステムが確立されておらず、日本のように老人ホームのような高齢者施設は少ないのが現状です。
そのため、フィリピンでは家族が自宅で介護をしている方が大半の状態です。ごく一部のお金持ちの方たちは、日本でいうヘルパーさんのような役割の方を雇って、自宅に訪問して介護をしてくれることもありますが、それでも24時間対応してくれるということはなく、家族の負担が大きくなっています。
高齢者のお世話は家族や親族で協力しながらこなしていく、それは一見大切なことではありますが、介護する側が疲れたりしたときに頼れる場所がないということは問題になっています。
ベルズCW:日本の介護はとても整備されており、プロフェッショナルな仕事が展開されています。老人ホームに入所するにしてもルールや正しい手続きを踏みながらとても安全であると感じます。日本の介護はご利用者様に対しても丁寧な関わりが見て取れますし、施設内は最新の技術や機器が使用されています。働く職員さんのキャリアアップも整っており応援してくれる部分が素敵だなと感じています。
それとは反対にフィリピンではまだ介護制度が整備されておらず、個人の家庭内で家族が世話をしていることがほとんどです。いつかフィリピンでも日本のような介護制度が整い、施設や老人ホームなどが増えれば家族の負担も少しは減るのではないかと考えています。
どんな仕事もそつなくこなすジェインCW
他の技能実習生が分からないことなどもいつでも相談に乗ってくれる頼れる存在です!
介護の仕事の魅力を教えてください!
K:先ほどの項目ではフィリピンと日本での介護制度の違いを知ることができました、やはり介護制度が確立されておらず、日本では施設の利用や訪問介護の導入を検討できますが、フィリピンでは基本的に家族様が介護していくとうことで、大変さを痛感する機会になりました。
フィリピンでは介護職員もなり手があまりいないとのことで、日本で介護の道を極めているお二人ですが、これまでの4年間を通して、介護の仕事の魅力を教えていただければと思います!
ジェインCW:介護という仕事の魅力は困っている人を助け、支えることができると思っています。ご利用者様が笑顔になり、大切にされていると感じていただけるとやりがいを感じ、私自身も幸せな気持ちになることができます。また、この仕事を通して忍耐や周りに対しての思いやり、そして理解力も向上すると感じています。
ベルズCW:介護の仕事は、言葉を越えて相手の気持ちを理解できる素敵な仕事だと思っています。たとえ困難な状況でも忍耐強くいられるようになるなと感じています。特に、病気などさまざまな苦しみを抱えておられる方々に対して、私たちのケアで安心を与えることができた瞬間はとても心が温まる瞬間で頑張っていて良かったなと思うことができます。
奈良県を訪れた際の一枚!日本国内の旅行も自分で調べて足を運ぶそうですよ!
最後にこれからの目標、将来のビジョンを教えてください!
K:ここまで、さまざまな貴重なお話を聞かせていただきました。最後にお二人のこれからの目標や、将来のビジョンについてお聞かせ願えればと思います!
ジェインCW:私たち技能実習生は、これからも日本で一生懸命働いて、スキルを向上させていきたいと思っています。願わくばこれから将来、フィリピンも日本のように介護分野に力を入れてもらいたいと考えています。
そうなったときに、私たちが日本で経験した介護技術を、フィリピンの高齢者の方のために活かすことができればと思っています。
それと、フィリピンでは日本の「介護福祉士」のような国家資格が定まっておらず、一か月程度の勉強半年の実習で介護職を名乗ることができます。そのため、介護職としての仕事だけでは家族を養うくらいの給料をいただくことができません。日本のように、私たちの母国でも一生懸命働いた分の給料がもらえるような社会になればと考えています。
ベルズCW:平尾荘で働きだしてからの5年間でたくさんの経験を広げることができています。この経験は私にとって大きな財産になりますし、今でも新しい学びが多くある毎日を過ごしています。日本で働くことは言葉や文化の壁もあり、難しい部分もありますが、これからもご利用者様のためにお仕事を続けていければと思っています。
K:今回、技能実習生1期生にお話を伺い、フィリピンと日本の介護制度の違いや、お二人が普段からどんなことを考えながら業務にあたっていられるのかを知ることができました。
異国の地で、難しい日本語の勉強も頑張りながら日本人の僕たちとコミュニケーションを図れることは尊敬に値すると同時に考え方に感動を覚えた時間となりました。
1期生を含めて、平尾荘には現在たくさんの技能実習生が共に汗を流してくれています。機会があれば1期生だけではなく他のメンバーとも意見交換ができればと思っています!
今回のインタビューを通して、僕自身もお二人のハングリー精神に負けないように初心を忘れず毎日頑張ろうと改めて自分を見つめなおす機会となりました。
これからもお互い切磋琢磨しながらご利用者様のために頑張っていきましょう!ジェインCW、ベルズCW、この度はインタビューを受けていただきありがとうございました!
去年の冬は2人で雪景色を見に岐阜県へ!フィリピンでは見られない雪に感動されたとのことでした!
これからも日本の食や文化にたくさん触れていただければ嬉しいですね!
技能実習生1期生のベルズCW&ジェインCW
日本語は僕より上手いです!(笑)